衛星開発の現場では,多様な技術分野を横断する知識やスキルが必要となるだけでなく,未知の技術や予期せぬトラブルにも柔軟に対応できる問題解決能力が求められます.具体的には,対象のシステムの仕組みを理解し,問題を発見・解決・回避していく能力が重要です.
このゼミでは,模擬衛星を題材としたソフトウェア開発・運用のなかで,デバッグや故障解析を行い問題解決の基本的な考え方を身につけることを目指します.ソフトウェア開発が題材ですが,ハードウェア含め開発で必要な幅広いレイヤーを理解したうえで,問題解決における頭の使い方を意識しながら開発を進めていただきます.これにより,模擬衛星でありながら実務レベルのプロジェクトに取り組める基盤的スキルを習得することが目的です.
このゼミでは,人工衛星をモデルにしたシステムのソフトウェアをチームで開発します.人工衛星には多様なサブシステムがあり,その一部を模擬したシステムを扱います.具体的には,サンセンサを模擬したフォトダイオードとジャイロセンサで姿勢を推定,一軸のリアクションホイールで姿勢を制御し,対象の物体をカメラで撮影するミッションを行い,そのデータを無線通信でダウンリンクするというものです.開発・運用の過程で得た成果は,キャンプの最後に発表し合います.
ゼミ全体の目標としては「到達目標」の通りですが,ゼミで実施する内容としては以下の目標に取り組んでいただきます.